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緊急地震速報は役に立ちましたか?=岩手・宮城内陸地震
- 2008年6月17日 07:42
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【PJ 2008年06月17日】- 14日午前8時43分に起きた岩手・宮城内陸地震では、地震発生4秒後に緊急地震速報が発表された。震源から約80キロ離れた仙台では、速報から10~15秒後に震度5強の地震が到達した。速報システムは昨年10月に正式運用を開始して以降、予想震度を過小評価して速報が出なかったり、発表が大幅に遅れたりと、いろいろな問題点が指摘されてきたが、今回の地震で、初めて「実力」を発揮したのかも知れない。
地震翌日(15日)午前に町内会の清掃活動があったので、仙台での緊急地震速報について、自宅で地震に見舞われた10名の住民の皆さんに聞いた。
-8時43分ごろの緊急地震速報に気付きましたか?
「揺れの前にテレビで見た」(6人)
「揺れの前には気付かなかった」・「揺れた後でテレビをつけて速報が出ていることを知った」(4人)
-地震への対応は?(複数回答)
「揺れが来たときに、窓やドアを開けた」(6人)
「揺れが来たときに、ガスを止めた」(3人)
「揺れが来たときに、タンス・戸棚の前から離れた」(3人)
「揺れが来たときに、外に出た」(2人)
「速報を見て、家の中の人に声をかけた」(1人)
「速報を見て、防災用品を取りに行ったが、取り出す前に揺れた。」(1人)
「何もしなかった(できなかった)」(3人)
-14日には、その後5回の緊急地震速報が出ましたが、そちらはご覧になりましたか?
「テレビをつけっぱなしにしていたので、何回かは見た。」(10人)
-速報はわかりやすかったですか?
「わかりやすかった。思っていたよりも余裕があった。」(30代女性)
「"あと何秒で到達"とカウントダウンするようなイメージがあったので、テレビのテロップだけではピンとこなかった。」(30代男性)
「余震の緊急地震速報は、すでに起こった地震の震度情報の中に紛れ込んでしまっていた感じがする。」(40代女性)
「最初の緊急地震速報をテレビで見ていたが、とっさに通常の地震速報との違いがわからなかった。」(50代男性)
「余震の緊急地震速報では、本震(8時43分の地震)よりも大きいのか小さいのかを知りたいと思った。」(50代男性)
話をまとめてみると、緊急地震速報を見た人は6人で、そのうち速報だけで避難準備をしたのが1人、家族に地震が来ることを伝えた人が1人。その他の人たちは、揺れて初めて対応した。今後30年以内に99%以上の確率で大地震が来ると予想されている宮城県だが、緊急地震速報で避難行動をする人は少なく、実際に揺れてから行動したようだ。
緊急地震速報のテロップが分かりにくいとの意見があった。テロップでは「緊急地震速報が発表されました。大きな揺れに注意してください。」と流れたが、もっと端的に「地震が来ます。警戒してください。」との速報がいいのではないか。また、地震が続けて発生した場合、最初の地震の震度情報が流れる中で緊急地震速報も流れるため、震度情報の速報の中に、緊急地震速報が埋もれてしまう。すでに起こった地震の震度情報よりも、これから到達する地震情報のほうが重要であるのだから、特に震源地近くでは、震度情報に関する速報テロップを制限し、緊急地震速報を優先する報道の仕方を考えなくてはならないだろう。
緊急地震速報は、今回のような直下型地震では、最大の被災地で、速報が間に合わないこともある。また、測定機器の設置状況に起因して精度が低い場合があり、速報が出ても、震度が予想よりも小さかったりする場合がある。しかし、それでも速報をどんどん出すべきだと思う。気象庁が誤報を恐れて、大地震の警報が遅れるよりはずっとましだ。
問題は、速報が「オオカミ少年」のようになってしまい、数度の過大警報に慣れてしまって、市民の反応が遅れることだ。津波警報を考えてみればいい。最近では、津波警報が出ても「数センチ」の津波で終わることが多く、確実に津波警報に対して市民は鈍感になっている。緊急地震速報にも津波警報にも慣れてはいけない。誤報だろうが規模が小さかろうが、毎回毎回、きちんと対応して避難することが求められる。避難が無駄足になることほど、うれしいことがあるだろうか。【了】
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仙台駅での混乱続く=岩手宮城内陸地震
- 2008年6月15日 08:01
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【PJ 2008年06月15日】- 14日午前に起きた岩田宮城内陸地震の影響で、JR東日本の新幹線と在来線が乗り入れるJR仙台駅では一時、地震の影響で列車の運転がすべて見合わされ、構内は大混乱となった。仙台駅では同日午後6時現在、上り方面の列車は運転を再開したが、ダイヤの乱れは明日まで続く見込み。下り方面(震源地の方向)に向かう列車は、石巻に向かう仙石線が運転を再開したものの、そのほかはほぼ運転を見合わせている。
高速道路は、東北自動車道下り線の古川―築館間(宮城県北部、岩手県との県境付近)で通行止めとなっているが、その他の区間は通常通り。
今回の地震で大きな被害を受けた栗駒地域は、1996年8月11日の未明に起きた宮城県北部地震の被災地である。当時も山間道路が大きな被害を受けて孤立した集落があり、その後も生活道路の修復や法面の補強工事が進められていた。この地区で人家がある場所は限られているが、栗駒連峰は日本有数の景勝地であり、この時期は行楽客が多い。ハイキングやトレッキングで山に入り、山中に取り残されている人がいないか心配だ。
宮城北部で大きな被害が出ているが、仙台市内はほぼ通常の生活を取り戻しつつある。午前中は仙台市営地下鉄が運転を見合わせていたが、午後に再開。駅周辺で、長距離バスやタクシー、新幹線不通区間から仙台駅に乗客を送る自動車などで混雑は見られるものの、落ち着いている。【了】
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満開のシバザクラでピンクのじゅうたん=宮城・白石
- 2008年5月 1日 12:14
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【PJ 2008年05月01日】- 宮城県の南部、白石市にある「スパッシュランドパーク」には、3000平方メートルに12万5000株のシバザクラが植えられています。毎年4月下旬から5月上旬にかけて満開となり、小高い丘がピンクや白のシバザクラのじゅうたんで覆われます。すぐそばには、温泉プール・日帰り温泉施設の「スパッシュランドしろいし」もあり、GW期間中は家族連れでにぎわいます。
29日には、公園内のステージで、地元グループによる和太鼓の演奏会も開かれていました。大人たちはステージ前の芝生に座りながら太鼓の演奏を聴き、子供たちは大喜びで走り回って、春の日差しを満喫していました。3日には「白石市民春まつり」が予定されています。午前10時から白石駅前で、勇壮な騎馬武者行列や神輿(みこし)行列が開催されます。特産の「白石うーめん」もありますので、おでかけになってみてはいかがでしょうか。【了】
■関連情報
スパッシュランドへのアクセス:
<自動車>東北自動車道白石インターから国道4号・113号経由約20分
<公共交通機関>JR白石駅または東北新幹線白石蔵王駅から宮交仙南バス(関開発センター行き)乗車、スパッシュランドしろいし下車。徒歩約5分
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生産量日本一!新潟市のチューリップが満開
- 2008年4月21日 15:30
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【PJ 2008年04月21日】- 新潟市では18日から「万代橋チューリップフェスティバル」が開催されています。新潟市中心部の新潟駅から万代橋までの1.3キロの歩道には、市内の小学生や保育所・幼稚園の児童らが育てたチューリップのプランターが並び、赤、白、黄色の鮮やかな花が、市民の目を楽しませています。
新潟市のチューリップ生産量は日本一。万代橋のほか、「新潟ふるさと村」などでもチューリップが今が見ごろと咲き誇っています。
20日は、日当たりがいいところに植えられた花が満開、ちょっと日陰では咲き始め、という状況でした。フェスティバルは5月6日まで。詳細は、実行委員会ホームぺージで。【了】
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「ジクロルボス」混入でマスコミは大混乱=毒入りギョウザ事件
- 2008年2月 6日 07:05
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【PJ 2008年02月06日】- 5日、昨年11月に福島県内で「異臭がする」との苦情を受けて回収した冷凍ギョーザから、日本では劇薬に指定されている殺虫剤「ジクロルボス」が検出されました。この冷凍ギョーザは、パッケージからトルエンやキシレン、ベンゼンなどの有機溶剤が検出されていましたが、一連の毒入りギョーザ事件を受けてあらためて中身を検査した結果、ギョーザの皮から110ppmの濃度のジクロルボスが検出されたと伝えられています。
ジクロルボスは、日本でも殺虫剤として使われています。家庭では、黄色い樹脂に染みこませた製品が使われています。長期間ゆっくりと揮発するので、数カ月間使える殺虫剤として、使われている方も多いと思います。劇物のため、薬局にハンコを持って行って、住所と名前を書いて買います。これらの製品は、まれなケースですが、閉め切った部屋で使うと人体に害がある場合があり、厚生労働省は平成16年に使用法について注意を喚起しました。殺虫剤ですから、大量に人体に入ると害がある、ということです。当たり前のことだと思います。
化学辞典(東京化学同人)によれば、ジクロルボス(DDVP)の沸点は120℃で、水によく溶けます(1ccに1グラム)。水に溶かすと沸点は高くなりますが、ギョーザの皮にジクロルボスが付いていても、食べる前にはフライパンで焼くのですから、ほとんどは揮発してしまうでしょう。調理すればほとんどが揮発する、という点は、メタミドホスとの大きな違いです。もしかすると、メタミドホスのように、多数の冷凍ギョーザに入れられていた可能性もあるわけですが、健康被害が報告されていないのは、焼けば飛んでしまう性質のためかもしれません。
さて、ジクロルボスが検出されたことを受けて、マスコミは大騒ぎです。ただ、どのニュースでも「日本でも使われている」ということを強調しすぎて、今回の毒入りギョーザ事件の核心がぼやけてしまいそうな気がします。
わたしは、5日のPJニュース「使われたのは農薬の原液?=毒入りギョウザ事件」に書いたとおり、メタミドホスの混入は、農薬の原液によるものだと考えています。中国でその農薬が簡単に手に入る状況だったことを考えると、日本国内で混入した可能性よりは、中国国内で混入した可能性のほうがはるかに高いと思っています。この重大な疑惑がありながら、「日本でも使われている農薬が入っていた」ことを強調して報道することは、問題を曖昧(あいまい)にします。
ジクロルボスが入っていたことを軽視しているのではありません。日本でも使われている劇薬のジクロルボスが食品に入っていたことは大問題で、日本国内で入れられた可能性はないか、劇薬の販売は適正に行われていたのか、十分に捜査する必要があります。十分に捜査した上で、もし日本で入れられた可能性が低い、という結果になれば、中国側に厳正な捜査を要求することになるでしょう。
中国の食品管理はどうなっているのか、日本には輸入国として毅然(きぜん)と問いただす責任があります。パッケージについていた、トルエン、キシレン、ベンゼンについても同じです。ですが、同じ工場で作られたギョーザの事件だからといって、一つの事件かどうかは、まだわかりません。
メタミドホスの場合は、深刻な健康被害が実際に多数報告されていて、しかも、日本で混入された可能性が低いのです。ジクロルボスとは明らかに状況が違います。メタミドホスを「誰がどうやって入れたのか」を中国側に追求してもいい段階にあるのです。「ジクロルボスが日本で入れられた可能性があるから、メタミドホスも日本で入れられたのかも」という印象を与えるのは、筋違いのミスリードです。マスコミが情報を攪乱(かくらん)しているようにすら見えます。この期に及んで中国に気を遣っているのではないかと邪推してしまいます。
食品の薬物汚染は、食品の輸出大国である中国と、輸入大国の日本のどちらにとっても大問題です。政治問題化すれば、それぞれの国の威信を背負うことになって、結局は泥沼に陥(おちい)ります。政治問題にしないためには、明らかになった事実を、冷静に客観的に考えることが必要です。ジクロルボスの捜査を早急に開始し、メタミドホスの真相を究明する、という二段構えにしないと、全部ごちゃごちゃになってしまいます。
最後に、マスコミ報道にもう一点だけ注文を付けます。ジクロルボス110ppmというのは、わかるようでわからない表現です。ppmは濃度の表記で、何グラム入っていたのかは不明です。例えば、1個20グラムのギョーザが20個入った商品の場合、パッケージの中のギョーザ全部を検査して110ppmならば0.044グラム、1個のギョーザを検査しただけならば2.2ミリグラム(0.0022グラム)です。注射器で入れたのなら、いくつかのギョーザだけの濃度が高いでしょうし、燻蒸(くんじょう)などで混入したのなら、全体に濃度が高いでしょう。そういう判断材料を市民に伝えるためにも、濃度表記よりも具体的な量のほうが適切だと思います。もっとも、そういう判断材料は市民に伝える必要がない、と考えているのなら話は別ですが。【了】
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使われたのは農薬の原液?=毒入りギョウザ事件
- 2008年2月 5日 06:19
- PJ news
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【PJ 2008年02月05日】- 4日の報道によれば、毒入りギョーザ事件に関連して昨年12月末「アンモニアのようなにおい」や「魚が腐ったようなにおい」がする商品が見つかり、外側がベタベタしていたのでレジで回収したようです。「アンモニア臭」「ベタベタ」というのに注目です。
ギョーザから検出されている有機リン「メタミドホス」そのものの臭(にお)いは、"メルカプタン臭"と言われています。パーマをかけた後に、硫黄のような臭いがするときがありますよね。あれがメルカプタン臭です。ですから、ギョーザのパッケージの「アンモニア臭」は、問題の「メタミドホス」の臭いではないのです。
では、アンモニア臭はどこから来たのでしょうか。
日本では「メタミドホス」を農薬に使うことが許可されていません。このため、日本国内では検査用試薬として売られている程度でほとんど流通していませんが、土壌から検出される場合があります。それは、「アセフェート」という一般的に使われている農薬が分解して、メタミドホスと酢酸に変わるからです。酢酸は、料理に使うお酢の原料です。酸っぱいにおいがします。
日本国内でメタミドホスを「こっそり」作ろうと思えば、アセフェートが入っている農薬を買ってきて、水を加えて分解するのが手っ取り早いと思います。ただし、分解はゆっくり進むので、アセフェートを完全に分解させるにはそれなりの設備と技術が必要です。今回のギョーザ事件ではアセフェートの話は全く出ていませんので、もし日本国内でメタミドホスを作ったとすれば、アセフェートを完全に分解させる、あるいはメタミドホスだけを取り出す技術を持った人が犯人だと思います。ですが、そんな手のかかることをするでしょうか。毒物を入れることが目的なら、もっと強力で手に入りやすい毒物があります。
メタミドホスを工業的に作るときには、三塩化リン、硫黄、メタノール、アンモニアを原料にします。中国政府は今年1月9日にメタミドホスの製造・流通・使用を禁止しましたが、問題のギョーザが製造されたのは昨年のようですので、その時点では、中国国内でメタミドホスが製造され、販売されていたことになります。
メタミドホスの透明な結晶がテレビで紹介されていますが、あれは、高純度に精製された「研究用」メタミドホスです。農薬として売られていたのは、もっと純度が低い(純度70%程度)、ベタベタとしているドロドロの液体です。中国では、不純物が入ったドロドロの原液を水で薄めて使っていたのでしょう。ちなみに、有効成分100%の農薬はめったになく、精製するコストを抑えるために、多少不純物が混ざっていても、人体に無害な不純物、水洗い等で簡単に落ちる不純物であれば、混入が許されるのが普通です。原料に使われていたアンモニアは肥料にも使われる物質ですので、反応が不十分で残留していたとしても、農薬として問題なく販売されていたでしょう。
こう考えてくると、「アンモニア臭」「ベタベタ」の原因がなんとなく分かってきたような気がします。パッケージに付着していたのは、研究用の高純度メタミドホスではなく、原料に使われたアンモニアなどの不純物を含む"メタミドホス農薬の原液"ではないでしょうか。
中国国内では、「農薬がギョーザに混入した形跡はない」「日本国内で混入したのではないか」との意見もあるようですが、そう言い切れる証拠は全くないでしょう、とわたしは思っています。ギョーザの製造時に、中国ではメタミドホス農薬を簡単に入手できた。日本では入手が難しかった。そのことだけを考えても、日本で混入した可能性よりは、中国で誰かが混入した可能性のほうが圧倒的に高いと思います。他国に責任を押しつけるのは、自国内での十分な検証を終えてからにしましょうよ。
毒入りギョーザ事件を、政治問題化させてはいけません。責任を押しつけ合う前に、疑わしいところを徹底的に追求して、犯人を見つけることに専念すべきです。検証チームにとって政治介入は雑音でしかありません。春に予定されている胡錦濤・中国国家主席の来日がどうなろうが、関係ありません。そういう意味で「アンモニア臭」というのは、重要な手がかりだと思います。【了】
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一年間で三万人が登録したという「年金たまご」を調べてみた
- 2007年12月27日 09:07
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【PJ 2007年12月27日】- 65歳になる母親から「年金たまごって知ってる?」と電話があった。最近インターネットを始めて、年金のことを調べていたときに目に留(と)まったらしい。資料請求をして説明資料を受け取ったのだが、本当にこんなうまい話があるのか、と疑問に思っているとのこと。ネットで「年金たまご」を検索すると、「年金たまごは本当に大丈夫?」などという不安を訴える声が数多くヒットする。加入を呼びかけるサイト(例えばこちら)では、一年間に3万人弱の登録があるという。説明資料をもとに、検証してみたい。
「年金たまご」は、株式会社ライフ・アップ(東京都墨田区、田澤吉美・代表取締役)が運営する「年金型ボーナス」(説明資料より)システムである。加入すると、毎月1万3500円(初回のみ1万9000円)を支払って商品を購入し、ボーナスを受け取る。初年度の購入金額は16万7500円でボーナスは13万2000円となり「赤字」になるが、二年目には購入金額16万2000円に対してボーナスが283万2000円、三年目には購入金額は変わらずボーナスが609万6000円になるという。商品受け取りを考えずに単なる金融商品として考えれば、三年目の利回りは3700%を超えることになる(下記・補足2参照のこと)。
ボーナスの仕組みは、こう説明されている。毎月の商品代金1万3500円のうちの2000円がボーナスの財源である。加入すると、自分を頂点とするピラミッド型の基本ユニットが作られる。自分が頂点になっている基本ユニットのことを「たまご」と呼んでおり、これが「年金たまご」という商品の名前になっている。基本ユニットには自分の子2人、孫4人(子の子が2人ずつ)の計7つの席があり、登録時には自分を除く6つの席は空(あ)いているが、参加者が増えて基本ユニットが満席になると、孫4人からのボーナス計8000円を受け取り、その半額の4000円を使って新たに2つの基本ユニットの頂点になる(リピートという)。リピートを繰り返すと、自分が頂点となっている基本ユニットは倍々に増えていき、すべての基本ユニットが完成したときに受け取るボーナスも倍々になっていくという。
このシステムは、新しいビジネスモデルとして特許申請(正しくは特許出願)されているとの話もある。だが、特許出願は誰にでもできるし、もし特許として成立したとしても、その特許に基づくビジネスがうまくいくかどうかとは完全に別次元の別問題である。現時点では、特許出願は受け取るボーナスの額を保証するものではなく、加入者の利益には結びつかない。
この仕組みの要点は、「基本ユニットが完成したときにボーナスを受け取る」ということだろう。ボーナスを受け取った加入者は、新たな基本ユニットの頂点になるとともに、他人の基本ユニットの子や孫として参加することになるが、自分が頂点となる基本ユニットが完成しなければ次のボーナスは受け取れない。三年目に受け取るボーナス総額609万6000円は、三カ月ごとにすべての基本ユニットが完成してボーナスを受け取る、ということを前提にしているが、倍々に増えていく基本ユニットに対して加入者(あるいは加入口数)が倍々に増えていかなければ、基本ユニットは完成しない。
1つの基本ユニットを完成させるには加入者が6人いればいいが、2つの基本ユニットを完成させるためには12人の加入者が必要で、6人のままでは2つのユニットとも完成しない。そうすると、加入者はボーナスを受け取れないまま、商品代金1万3500円を払い続けることになる。加入者を増やすために、上記の「通常ボーナス」に加えて新規加入者を獲得するとボーナスがもらえる仕組みもあるが、無限に加入者が増えない限り、ボーナスを継続して受け取ることはできない。ボーナスを受け取ることができなければ、ただ商品代金を支払い続けて商品を受け取り続けるだけである。
この「年金たまご」が、無限連鎖講の防止に関する法律第1条「この法律は、無限連鎖講が、終局において破たんすべき性質のものであるのにかかわらずいたずらに関係者の射幸心をあおり、加入者の相当部分の者に経済的な損失を与えるに至るものであることにかんがみ、これに関与する行為を禁止するとともに、その防止に関する調査及び啓もう活動について規定を設けることにより、無限連鎖講がもたらす社会的な害悪を防止することを目的とする」に反するかどうかは微妙だ。加入者は毎月、購入代金を支払って商品を受け取っているし、受け取るボーナスは、あくまでも「ボーナス」である。ボーナスが受け取れなくなっても、商品は受け取っているのだから、加入者に損失はない、と言うこともできる。単なる販売拡大の手段だと主張することができるのだ。
説明資料には、購入する「商品」が何なのか、具体的な説明は一切記載されていない。このことをもってしても、「ボーナス」だけが「年金たまご」の売りであることは明らかだ。無料説明会が全国各地で開催されており、その説明会では商品等に関する情報ももらえるのだと思うが、加入するかどうかは慎重に判断していただきたいと思う。加入は個人の自由だし、システムの説明に納得して加入した人を批判するつもりもない。ただわたしは、常識的に考えて、いつ受け取れるかわからなくなることが明らかな「ボーナス」に過大な期待をもって加入することはしないし、母にも勧めない。
説明資料にあった「三年目:支出16万2000円、入金609万6000円、差額593万4000円、商品を毎月買うだけでボーナスが入るという画来的(原文ママ、画期的のこと)なシステムです。今までのネットワークビジネスはどんなに良いシステムでも紹介者を出さなければまったく収入になりませんでした。しかし、今回は誰も紹介しなくても表の様な収入が入るのです。あまりにも怪しい話だと100%の人が疑うと思いますが興味があるなら仕組みを聞いてください。きっと、納得出来ると思います。」との記述。本当なら夢のような話だが、実態はどうなのだろうか。
このボーナスシステムに「年金」という金融商品の名前を使うことは不適切だ。毎月一定額の買い物をすればかなりの額のボーナスが継続的にもらえる、ということを前面に押し出せば、出資法や金融商品販売法に抵触する可能性もある。年金と「年金たまご」は、似ても似つかないシステムだ。
調べた結果を母親に電話すると、「毎年10万ちょっと払って数百万もボーナスがもらえるかも知れないけどね、その数百万は誰が出すのかって考えても、よく分からないからやめる。」と言っていた。それがすべてだと思う。
(補足1)google等の検索エンジンで「ライフアップ」を検索すると、宮崎県の健康食品会社「有限会社 ライフアップ」や同名の不動産会社、水道工事会社が表示されるが、これらの会社は、本記事で取り上げた株式会社ライフ・アップとは無関係である。なお、12月26日現在、株式会社ライフ・アップのホームページは開設されていない。
(補足2)10月からシステムが一部変更になり、その結果、3年目の収支予想は支出17万100円、入金302万4000円、差額285万3900円、となったことが資料に補足説明されている。いずれにしても、購入代金の数10倍という高額のボーナスであるため、記事本文中では補足資料の数値は使用しなかった。
(補足3)株式会社ライフ・アップに対し、25・26日の両日、数回にわたって取材申し込みの電話をかけたが、呼び出し音は鳴ったものの、応答はなかったことを付記する。【了】
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師走の街にあふれるタクシー、業界の苦難続く=仙台
- 2007年12月14日 11:42
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【PJ 2007年12月14日】- ここ数年、仙台にはタクシーがあふれている。飲食店が密集する国分町周辺では、客待ちのタクシーが二重三重に停車し、仙台駅周辺では、駅のタクシープールに入りきらないタクシーが車線を占有している。違法駐車の常態化を見かねた宮城県警察本部が、タクシー会社に法令遵守を要請しているが、一向に解消しない。
仙台市内で営業するタクシー台数は、2002年1月に2648台、2007年11月には3761台となっており、約5年で1000台以上、率にして41%の増加である。このような急増は、2002年に施行された改正道路運送法がきっかけで、それまで免許制だったタクシーの営業が許可制へと緩和され、タクシーの新規参入や増車が容易になったためだ。
このような状況に、タクシー乗務員は悲鳴を上げている。タクシー運転手で構成される労働組合の調査によれば、2006年の平均年収は225万円。改正道路運送法の施行前より50万円以上減少している。2005年6月、「減収は国が台数調整を怠ったため」として、乗務員69人が国家賠償訴訟を提起した。国土交通省が、今月中にも仙台市を「緊急調整区域」に指定し、新規参入や増車を禁止する方針を固めたため、訴訟は今月6日に取り下げられたが、タクシー業界が「正常な」状態に戻るにはまだまだ時間がかかりそうだ。
12日夕方、客待ちをしているタクシーの乗務員に話を聞いた。
「規制が遅すぎる。規制緩和で新しい会社がどんどん参入してきたときに、こうなることは分かっていたはずだ。今となっては新規参入や増車の禁止ではどうしようもない。ばっさり減車してほしい」(50代男性、タクシー会社勤務)
「これだけ客待ち(のタクシー)が多いと、お客さんに乗ってもらえる回数が減ってしまう。一時は流しに力を入れてみたが、タクシーを使ってくれるお客さん自体が減ってきてるから、燃料代ばかりかかってしまう。今は、乗ってくれたお客さんに名刺を渡して、電話で直接呼んでもらおうと考えている。台数が増えて、お客さんが減ったんじゃ、商売にならない」(60代男性、個人営業)
「バブルがはじけてから、地下鉄とかバスを使う人が増えた。終電や終バスの時間に間に合うように、走ってる人をよく見かける。終電の時間が過ぎると、奥さんが車で迎えに来るのもよく見るようになった。(運転)代行も増えた。昔はタクシーに乗ってくれてた人なのに、と考えてしまう」(50代男性、タクシー会社勤務)
「経営者に、台数を減らす決断をしてもらわないといけない。どの会社も増車して、新しい会社も入ってきてるから、自分のところだけ減らすわけにはいかない、と思ってるんじゃないか。我慢比べをしてる場合じゃないと思う」(50代女性、タクシー会社勤務)
タクシーを利用する人が減り、タクシーの台数が増えている仙台の状況は、「マーシャル安定」(数量の調整によって市場が均衡すること)による調整が始まる局面に他ならない。だが、経営者たちは免許制だったころの既得権を忘れられず、自発的な調整(例えば減車)に踏み切れずにいるように見える。自発的調整ができなければ、倒産や撤退によって市場から排除されるしかない。しかし、仙台を含め、地方都市は長引く不況から抜け出していないのが実情だ。「辞めたくても他に働き口がない」。ある乗務員の言葉が全てを物語る。
仙台のタクシー業界の苦難は続く。【了】
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2007仙台光のページェント 開幕=仙台
- 2007年12月13日 09:07
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【PJ 2007年12月13日】- 仙台市中心部のケヤキ並木をイルミネーションで飾る「光のページェント」が12日、開幕した。点灯時間は午後5時30分から午後11時まで。最終日の大晦日(おおみそか)には深夜0時まで点灯する。
12日午後5時過ぎから、定禅寺通り(仙台メディアテーク前)で点灯式が行われ、カウントダウンとともに、村井嘉浩・宮城県知事、梅原克彦・仙台市長、歌手のさとう宗幸氏らが点灯スイッチを押した。ケヤキ並木が光で溢れると、定禅寺通りを埋め尽くした市民らから歓声が上がった。点灯の模様は動画PJ PodTVで。
今年は、青葉通りと定禅寺通りの197本のケヤキに60万個の電球が取り付けられた。青葉通りでは地下鉄東西線の工事の関係で、点灯場所が仙台駅前から500メートルの区間に縮小したが、仙台駅前のペデストリアンデッキからは十分に楽しめる。定禅寺通りは、例年通り、800メートルにわたって電球が取り付けられており、道路中央の遊歩道は、光のトンネルとなる。
会場へのアクセス方法、イベント情報は実行委員会ホームページで。
わたしのおすすめは、暖かいバスの車内から青葉通り、定禅寺通りのイルミネーションを見られる「るーぷる仙台 光のページェント号」。期間中、定禅寺通りは自動車が渋滞するため、比較的ゆっくりと見物できる。バスの運行時間は午後5時30分から午後8時まで、仙台駅西口バスプールから20分間隔で運行される。料金は大人200円、小人100円。【了】
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在日北朝鮮歌劇団・公演開催へ=仙台
- 2007年7月27日 16:34
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【PJ 2007年07月27日】- 在日朝鮮人でつくる金剛山歌劇団(東京)は今年3月、公演を開催するために仙台市民会館の使用許可を仙台市に申請した。仙台市は使用をいったん許可したものの、6月になって許可を取り消した。この決定を不服とした歌劇団が今月2日、仙台地方裁判所に取り消し処分の停止を求める仮処分を申請していた。仙台地方裁判所は24日、仮処分を認める決定を下し、歌劇団の公演は予定通り9月3日に行われる見通しになった。
仙台市が使用許可を取り消した理由について、梅原克彦・仙台市長は「公演が実施された場合、会館の管理に支障を来すおそれがある」としてきたが、地裁が仮処分を認めたことについても「市民会館の管理などに支障を及ぼす恐れがあると考えており、裁判所の判断は極めて残念。決定の内容を精査し、対応を検討したい」とコメントを発表した。
同歌劇団の仙台公演は、昨年まで宮城県民会館(宮城県文化振興財団、仙台市青葉区)で開催されていた。2004年までは仙台市や宮城県が後援していたが、北朝鮮のミサイル発射や日本人拉致問題を受けて、翌年からは後援を取りやめている。2005年と2006年の公演は、宮城県民会館で開催されたが、2006年の公演では、開催の数ヶ月前から複数の政治団体の街宣車数十台が会場周辺に集結し、拡声器などで抗議活動を繰り広げた。
この騒ぎを受けて宮城県と宮城県文化振興財団は、2007年の宮城県民会館の使用許可を出さないことを決定した。この決定について村井嘉浩・宮城県知事は「妨害行為が予想されるため、歌劇団や県民の安全を考えた」と説明した。
公演場所を失った歌劇団は県民会館から200メートルほど離れた場所にある市民会館の使用を申請していた。いったんは使用が許可されたが、「公演を実施すれば会館利用者や周辺に混乱が生じる恐れがある」(仙台市)として許可を取り消した。仙台市は「あくまでも施設管理上の理由で、表現の自由を侵害する意図はない」と説明してきた。
だが、地裁のは「拉致問題や核開発疑惑で北朝鮮や在日朝鮮人に厳しい感情を持つ者による抗議・妨害活動を市長が予測したことに主観的根拠はある」としながらも、東京都で今年5、6月に開催された公演が混乱なく実施されたことなどから「具体的な混乱が生じる特別な事情は認められない」「正当な理由のない利用拒否は憲法が保障する表現・集会の自由の不当な制限につながる」と述べた。
この騒動で、腑(ふ)に落ちない点がある。市や県は政治団体による街宣活動をどう捉(とら)えているのかという点だ。北朝鮮による日本人拉致やミサイル実験、核開発問題は由々しき問題である。歌劇団は在日朝鮮人総聯合会(朝鮮総連)の傘下にあるため、そのことを重視した団体が抗議活動を繰り広げることは、法に触れない限りは、許されるべきだろう。昨年の抗議活動でも逮捕者は出ていない。同時に、歌劇団の公演は、過去の講演内容を見る限りでは、朝鮮民謡や舞踊など北朝鮮の伝統芸術に限られた文化交流事業であり、市民会館、県民会館の設置目的からいっても、使用許可を取り消す理由は見つからない。
ある団体の公演に抗議する団体がいて、その抗議活動が住民に迷惑をかけるから講演をさせない、というのは本末転倒ではないのか。表現の自由、結社の自由が憲法で保障されているのだから、公演する自由も、抗議する自由も最大限認められるべきだ。宮城県では今年4月に「拡声機の使用による暴騒音の規制に関する条例」が強化されたばかりだ。抗議活動が心配なら、警備を強化し、音量が基準を超えた場合には摘発すればいいだけではないのだろうか。
表現の自由と公共の福祉は、常にせめぎ合っている。公共の福祉を過大に評価して表現の自由を不当に制限することも、もちろんその逆も、避けなければならない。今回の騒動でそんなことを考えさせられた。【了】
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変わりゆく杜の都=仙台
- 2007年7月26日 10:50
- PJ news
写真はPJニュースサイトをご覧ください。
【PJ 2007年07月26日】- 仙台市内では、地下鉄東西線の工事が始まっています。地下鉄東西線は、仙台市の東部(仙台東インターチェンジ付近)と西部(八木山)をつなぐ13.9キロの路線で、リニアモーター式の地下鉄になります。仙台に馴染みのある方のために経路をざっと紹介しますと、仙台駅の東側は、東インターから産業道路を通って連坊、新寺、仙台駅、西側は青葉通を通って、藤崎前、西公園、青葉山、八木山動物園へとつながります。
仙台駅の東側の路線周辺は、再開発事業や土地区画整理事業も行われていますので、地下鉄による景観の変化はそれほど感じられないと思います。一方の西側は、青葉通りや西公園など「杜の都」の中心部を通るため、景色がだいぶ変わりそうです。西公園周辺を取材してきました。
久しぶりに西公園周辺を歩いてみて、緑の溢れるいい街だなと改めて思いました。仙台七夕も近いことですし、仙台へいっらしゃってみてはいかがでしょうか。のんびりとした街歩きには、いいところだと思います。
青葉通のケヤキ(欅)並木
仙台市内でケヤキ並木が見られるのは、仙台駅の西口正面に伸びる青葉通と、青葉通と並行して勾当台公園のそばを通る定禅寺通です。青葉通には200本以上のケヤキが植えられていますが、一番町駅(駅名は仮称、以下同じ)ができる藤崎百貨店の周辺で31本、西公園駅ができる西公園周辺では19本のケヤキが伐採されます。地下鉄は、道路から掘り進める開削方式で作られますので、工事中は重機が並ぶ風景になります。
西公園近くの青葉通は、繁華街から少し離れているため、休日でも静かなところです。真夏でも木陰が気持ちいいスポットですが、今年冬から伐採が始まる予定です。工事完了後は、新たにケヤキが植えられますが、現在のような木陰ができるまでにはしばらくかかりそうです。
西公園の桜
西公園は、お花見の名所として市民に親しまれています。シーズンになると、宴会の場所取りの青いシートが、隙間がないほど並べられます。屋台も並び、一年で最も賑やかになりました。近くの大学や会社の人たちは、来年からどこでお花見をするのでしょうか。
西公園の南側(大町交番の近く)は、フェンスで囲まれていました。フェンスの中の桜は、今月始まった伐採作業で消えていました。工事を行っている方にうかがったところ、伐採されたのは、ソメイヨシノとヤマザクラの合わせて約50本だそうです。一部の桜は、錦が丘住宅団地に移植されますが、樹齢50年以上ということで、根付くかどうか心配されています。
西公園プール 西公園の西側には50メートルの水泳プールと飛び込みプール、子供用プールがある西公園プールがあります。昨シーズンいっぱいで閉鎖され、夏休みには子供たちの歓声があふれていたプールには、緑色の水が溜まっていました。
昭和37年に東北電力から寄贈された西公園プール。最近は井戸水を使っていたようですが、開設当初は、すぐ裏手を流れる広瀬側の伏流水を使っていたそうです。昨シーズン、最後の営業日には、「さよならプールまつり」が開催され、名残を惜しむ人たちで賑やかでした。昭和40年代終わりには年間18万人にも達した利用者も、閉鎖数年前からは1万5千人に減ってしまっていましたが、子供のころ遊んだ人は多いはずです。東西線は、西公園プール(跡)の上を通って、青葉山へと入っていきます。
仙台市天文台
現在の天文台は、今年11月25日に閉鎖され、錦が丘住宅団地内に移転します。新しい天文台の開館は、来年9月の予定です。昭和30年に開館した現在の天文台は、市の中心部にあるにもかかわらず18個の小惑星を発見・命名してきました。星空を見ながらのCDコンサート、職員が手書きで発行していた「天文台だより」など、52年の長きにわたって市民に親しまれた天文台です。閉館記念イベントも企画されておりますので、お子様連れでいかがでしょうか。
広瀬川
西公園の裏手には、広瀬川が流れています。仙台駅からわずか15分ほど歩くと、広瀬川に差し掛かるのですが、雄大な景色を眺めていると、「杜の都」を実感します。
今のシーズンは、早朝からアユ釣りを楽しむ人の姿も見られます。釣りをしていらっしゃる方を見つけたので、橋の上から大声で「釣れますか~っ」と声をかけてみましたが、今日は「だめ~っ」だったそうです。友人のお父さんがアユ釣り愛好家なのですが、釣れなくても水に入っているだけで楽しい、と言っていたのを思い出しました。
広瀬川の上を横切る橋が架けられ、東西線は、西公園プールの上で地上(空中?)に出た後、国際センターと仙台二高の間から青葉山へと入っていきます。このあたりは、仙台七夕の前夜祭として8月5日に開催される「仙台七夕花火祭」の花火打ち上げ場所です。今後の花火大会がどうなるのでしょうか。打ち上げ場所を中の瀬橋の北側に移すのでしょか。東西線開通後は、車窓から花火が間近で見られることがあるかも知れません。【了】
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グローバルCOE拠点、採択結果を公表=日本学術振興会
- 2007年6月17日 08:01
- PJ news
独立行政法人日本学術振興会は15日、グローバルCOEプログラムの審査結果を公表し、「生命科学」「化学、材料科学」「情報、電気、電子」「人文科学」「学際、複合、新領域」の5分野における研究教育拠点63件の採択を発表した。
グローバルCOEプログラムは、平成14年度から行われていた21世紀COEプログラムの後継となる教育助成プログラムで、世界トップレベルの教育拠点の形成を目指している。今回のプログラムには、全国111の大学等から281件の応募があり、採択率は22%であった。
「我が国の大学院の教育研究機能を一層充実・強化し、世界最高水準の研究基盤の下で世界をリードする創造的な人材育成を図るため、国際的に卓越した教育研究拠点の形成を重点的に支援し、もって、国際競争力のある大学づくりを推進することを目的とし」(JSPS公募資料から抜粋)たプログラムでは、主に大学院博士課程に在籍する学生の人材育成が行われる。平成19年度の予算総額は158億円(一件当たり2億5千万円)。【了】
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メタルクライシス~枯渇する金属元素~(5)経産省の「希少金属代替材料開発」
- 2007年6月 6日 02:55
- PJ news

金属の輸入状況。偏在が一目でわかる。(提供:JOGMEC)
【PJ 2007年06月06日】- (4)からのつづき。前回まで、文部科学省の元素戦略プロジェクトについて取り上げた。今回は、プロジェクトのもう一方のけん引役である、経済産業省の取り組みについて紹介する。製造産業局非鉄金属課の大江朋久さんにお話を伺った。
-経済産業省が立ち上げられた「希少金属代替材料開発プロジェクト」について、お聞かせいただきたいと思います。まずプロジェクトの予算規模を教えてください。
「このプロジェクトは、平成19~23年度の5年間で実施します。平成19年度の予算は11億円、5年間では55億円の予算を予定しています」
-プロジェクトの現在の状況をお聞かせください。
「希少金属代替材料開発プロジェクトでは、3つの金属に絞って代替材料の開発研究課題を募集し、その中から採択課題を決定します。去る4月16日に公募を締め切りました。10件程度の研究提案の応募があり、現在、これらの中からプロジェクトの実施機関を選んでいるところです。応募者は様々ですが、いくつかの組織がグループを作って、共同提案の形で応募してきています。詳細はお話しできませんが、複数企業・大学・研究機関、という組み合わせが多いようです」
-政府は「科学技術立国」を大きな目標としています。このため政府レベルでの科学技術振興も活発ですが、今回のプロジェクトの立ち上げは、どのような位置づけなのでしょうか。
「このプロジェクトは、平成18年3月に閣議決定された「第3期科学技術基本計画」や平成18年7月に財政・経済一体改革会議が取りまとめた「経済成長戦略大綱」等に沿った、重点プロジェクトの一つです。希少元素の代替材料開発を通じて、我が国の科学技術の基盤をゆるぎないものとするプロジェクトだと考えています。」
-経済産業省のプロジェクトということで、大学などの研究者だけではなく、企業からの参加を呼び掛けておられますが、企業・産業界の反応はいかがですか。
「一般的に経済産業省のプロジェクトは、実用化に近い分野を対象としています。このため、経済産業省のプロジェクトに応募してくるグループは、企業が中心となっていることが多いという背景もありますが、このプロジェクトについても、企業・産業界から多くのご支持や問い合わせを頂いていますので、注目度は高いと感じております」
-このプロジェクトでは、インジウム(In)、ディスプロシウム(Dy)、タングステン(W)という3つの元素をターゲットにして公募されています。この3元素を選定された経緯などをお聞かせください。
「このプロジェクトを開始する前に、平成17年度に「各種レアメタルに関するリスク評価及び重要元素に関する需給の現状と課題」という先導調査を独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が行いました。その調査結果をもとに、3つの鉱種を選定しました」
「先導調査の内容としては、第一ステップとして、公開されている情報から可採年数、埋蔵国、生産国、輸入相手国、価格上昇、価格変動、世界需要、国内需要、特定分野の需要、備蓄、リサイクル、生体影響の12項目について、各種の希少金属のリスクを点数化して評価しました。その結果、13の鉱種を選定しました。さらに第2ステップとして、専門家による議論を行い、3鉱種を選定しました。」
-最近の市場動向を見ますと、優れた製品が発売されると一気にシェアが上昇して、短期間のうちに特定の金属元素の需要が伸びることもあるようです。5年間のプロジェクト研究の期間の中で、これらの3元素以外にも、政府の対応が求められる場面も予測されますが、そのような場合にもこのプロジェクトの中で対応されるのでしょうか。
「新たに対象鉱種を加える必要性が生じれば、このプロジェクトを拡充するか、新しいプロジェクトを立ち上げるかのいずれかで対応していきたいと考えてます。」
-今回選定された3つの金属は、アメリカやヨーロッパでもほとんど産出しない金属です。つまり、これらの元素の供給が滞ると経済が停滞するという点では、先進各国共通の課題のようにも思われます。この点について、他の国との協調はお考えですか。それとも、代替材料分野でトップを目指すために、オールニッポンで進められる予定ですか。
「希少金属を初めとする資源の安定供給確保のため、他国と協調出来る部分については協調して行きたいと考えてます。」
-今回のような希少資源の問題は、狭い国土しか持たない日本が潜在的に持っているリスクと考えられます。このプロジェクトは、政府レベルでの初めての代替材料開発プロジェクトですが、このプロジェクトを端緒として、継続した支援をされる中長期計画はあるのでしょうか。
「平成18年6月に、資源エネルギー庁長官の私的研究会である資源戦略研究会が「非鉄金属資源の安定供給確保のための戦略」において、基本的な考え方の整理を行いました。その中で、資源セキュリティ確保のために、探鉱開発の推進・リサイクルの推進・代替材料の開発・レアメタルの備蓄、が大きな柱として示されました。このプロジェクトもその一環となっています」
-お忙しいところどうもありがとうございました。プロジェクトの成功を期待しています。【了】
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仙台市の地下鉄工事入札で「落札保留」
- 2007年6月 1日 17:25
- PJ news

地下鉄東西線・卸町工区の入札結果(データは河北新報から抜粋)

地下鉄東西線・薬師堂工区の入札結果(同)
【PJ 2007年06月01日】- 仙台市は5月31日、地下鉄東西線の3工区の入札を行った。しかし、複数の業者が同額で入札し、また、その入札額も低すぎたことから、落札は保留されている。
大型公共工事の入札では、各自治体は3種類の金額をあらかじめ設定する。「予定価格」「調査基準額」「特別重点調査適用基準額」である。「予定価格」は、その工事に支出する予算の上限を決めたものである。「調査基準額」は、ある一定の工事の質を維持するために安すぎる入札を調査する基準となる額で、通常は予定価格の80%程度。
「特別重点調査適用基準額」は、ダンピング(安売り競争)による不正工事を防止するため、その額を下回った場合には、入札業者に詳細な積算根拠の提示が求められる。仙台市の場合、特別重点調査適用基準額は、調査基準額の90%程度であり、予定価格の72%前後になることが多い。
長年にわたって大きな問題となっている建設談合では、入札前に予定価格を不正に入手し、予定価格ぎりぎりの、98%以上の額が入札されることが頻繁に行われている。しかし、自治体にしてみれば、安すぎる工事は不安なのだ。「安かろう悪かろう」という意識がある。
以前、コンピュータシステムの入札で、「1円」という常識では考えられない価格を入札した業者がニュースで取り上げられたことがある。これは、入札した業者が、システムを無料で導入しても、その後のメンテナンス費用やシステムの改善費用で利益をあげられると考えたことによるものだが、地下鉄や道路などの工事では、価格だけではなく、安全性が重視されるのは当たり前のことだ。
問題は、予定価格と調査基準額は、入札前には公表されないのに対して、特別重点調査適用基準額が公表されているという点だ。特別重点調査適用基準額は、入札価格の72%前後であり、予定価格を推算するのも容易である。
仙台市発注の公共工事の入札は、健全な状態が続いているとわたしは考えている。最近の入札結果を見ても、予定価格ぎりぎりの落札は見当たらず、従来の談合が行われている様子はない。2006年9月に行われた地下鉄東西線・本体工事の最初の入札でも、落札率は60%前後の低い水準になった。
その原因は、平成5年6月、仙台市の石井亨・市長がゼネコン汚職事件で逮捕されたことだろう。市長の逮捕は、市政史上最悪の不祥事だった。ゼネコンの幹部も逮捕されたことによって、談合組織は解体され、事実上談合は不可能になった。
だが、特別重点調査適用基準額の公表によって、入札がおかしなことになっている。表に示したように、31日に行われた入札では、3つの工区のうち、2つの工区で、一円単位まで同じ額の入札があった。卸町工区では応札した5つのJV(企業連合体)が同額、薬師堂工区では応札した6つのJVのうち5つが同額である。公表されている特別重点調査適用基準額で入札したためだ。このため、落札業者はくじで決められることになった。
入札した業者にしてみれば、原価ぎりぎりでも、あるいは原価割れをしても工事を受注したいが、特別重点調査によって詳細な積算表を提出させられてしまうと、単価が公表されてしまい、他の自治体の工事にも影響してしまう懸念があるのだろう。つまり、特別重点調査適用基準額の公表は、詳細を明らかにしなくともよい額を業者に通知しているのと同じことだ。
特別重点調査適用基準額が、自治体の思惑とは別な方向に独り歩きしている。そもそも、工事の「質」を自治体が事前に調査することは必要なのか、という問題もある。工事の進捗を詳細に監視しすることによって、手抜き工事をさせない管理体制を作ることの方が実質的安全につながるのではないのか。公共工事の質を管理し市民を危険から守ることは自治体の使命だが、机に向かって、金額や積算書などをいくら眺めても、使命を果たすことにはならない。【了】
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メタルクライシス~枯渇する金属元素~(4)文科省の「元素戦略」(下)
- 2007年5月30日 10:13
- PJ news

文部科学省・元素戦略プロジェクトの概要(提供:文部科学省)
【PJ 2007年05月30日】- (3)からのつづき。文部科学省 研究振興局 基礎基盤研究課下岡豊さんへのインタビューの続き。
-このプロジェクトは「第3期科学技術基本計画」(H22年度まで)の一環として位置付けられていますが、基礎科学技術の実用化までには、さらに長期間の支援が必要だと思われます。この点について、お考えをお聞かせください。
「元素戦略の考え方は、従来の材料開発の流れをさらに発展させ、環境問題や資源問題に対応していくものです。このため、元素戦略はこの5年間の間にも様々な角度からの研究が進められるべきですし、その後も実用化に向けた方向性を含めて、研究を推進していくことが必要です」
-プロジェクトは、将来的には現代科学技術を支える基盤材料へとつながっていくと考えられますが、実用化・商品化のためには、基礎研究を行っている大学等の公的研究機関から、民間会社への技術移転が不可欠だと思います。しかし、大学や独立行政法人などの公的研究機関が公的研究資金で取得した特許やノウハウの民間移転は、実施料等の点で、移転プロセスが確立していないようにも思います。実施料が高すぎれば民間企業は手を出しにくい、かといって、税金を投入した特許を安くライセンスしてしまうこともできない、あるいは国有特許をライセンスする相手先を限定してしまうと代替材料の効果が薄れる、など、さまざまな課題があるように思いますが、このような知財の取り扱いについては、どのようにお考えでしょうか。
「本プロジェクトでは産学官連携チームの構成を要件としており、民間企業と大学あるいは独立行政法人が連携して研究開発を推進することとしています。これにより、プロジェクト期間中から終了後にかけて、参画企業による実用化が進むことを目指しています」
「技術移転に関してはさまざまな課題がありますが、こうした研究開発体制の構築が公的研究機関から民間への技術移転の促進につながることを期待しています」
-最後になりますが、一般市民にむけたメッセージがあればお聞かせください。
「我が国は地下資源に恵まれない国です。しかし、我が国を支える先端産業は、世界的に見ても貴重な元素を様々な先端製品の材料を作るために使用しています。」
「石油の枯渇の問題は、ガソリンの値上げなど、生活に直結する問題として皆さんの意識にあると思いますが、先端産業を支えている希少元素の枯渇や価格の高騰、輸入ができなくなるリスクといった問題は、石油同様に、我々の生活に大きな影響を持つ問題です」
「このような貴重な資源を奪い合うのではなく、有効利用していくことは、単なる経済的な問題のみならず、地球環境の問題としても非常に重要です。このプロジェクトで問題となる元素は、決して皆さんになじみ深いものではないかもしれませんが、是非関心を持っていただければと思います」
-お忙しいところ、ありがとうございました。このプロジェクトが、よりよい科学技術社会の実現につながるよう、期待しています。【つづく】
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メタルクライシス~枯渇する金属元素~(3)文科省の「元素戦略」(上)
- 2007年5月28日 18:06
- PJ news

府省連携プロジェクトが目指す代替材料とは。
【PJ 2007年05月28日】- (2)からのつづき。今年初め、岸輝雄さん(物質・材料研究開発機構理事長)を議長とする「元素戦略/希少金属代替材料開発 合同戦略会議」が組織された。この会議は、内閣府、文部科学省、経済産業省、(独)新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、(独)科学技術振興機構(JST)が合同で立ち上げた、日本初の希少元素代替材料開発プロジェクトである。東京大学鉄門記念講堂で2月16日、日本初の代替材料シンポジウムが開催され、取り組むべき研究領域や課題が活発に議論された。
これから数回にわたって、このプロジェクトの関係者へのインタビューを掲載する。今回と次回は、文部科学省の取り組みについて紹介する。研究振興局 基礎基盤研究課ナノテクノロジー・材料開発推進室 室長補佐の下岡豊さんにお話をうかがった。
-文部科学省が立ち上げられた、「元素戦略プロジェクト」の概要について、簡単にご説明下さい。
「我々の生活は、様々な材料を組み合わせた製品に囲まれて成立しています。木材や天然繊維、動物の皮など、これら自然の素材は現在でも我々の生活に欠くことのできないものです。しかし、このような天然の材料に比べ、金属や人工繊維、プラスチックなどの人工的な材料は、強度や加工性などの点で優れた特性を有しています」
「我々の便利な生活は、このように人類が自然界の資源を加工して作り出した高機能な材料をふんだんに活用することで成り立っています。材料研究の歴史は、より高度な機能を持つ材料を研究開発してきた歴史そのものです。ことに最近の先端産業の著しい発展は、材料に求める機能を一層高度なものとしており、材料の性能を上げるために、資源として量が少なく、採取も困難である元素を多量に使用するようになってきています」
「鉄鋼の強度等の特性を上げるために、様々な希少元素を添加して合金化することは一般的に行われていますし、新しいところでは、液晶に欠かすことのできないインジウムや、自動車の排気ガスを浄化するために使われているプラチナなど、例を挙げればきりがありません。いずれの希少金属も、先端産業で非常に重要な位置を占めるだけでなく、我々が環境と調和した生活を営む上で不可欠な製品の中心となる材料に、極めて貴重な元素が使われているのです」
「このような希少元素の利用に関しては、なるべく節約して有効に利用すべきであることは言うまでもなく、できるならば、他のより一般的な元素で置き換えていくことが求められます」
「世界的な経済発展の流れの中で、より多くの人々が、現在の我々が享受しているような便利で快適な生活を送ることができるようにするため、希少な元素を有効に活用するとともに、やむを得ない理由から使用されている有害な性格を持つ元素の使用を抑制していくことが環境問題の観点からも、人類全体の課題として重要です」
「このため、元素戦略プロジェクトにおいては、材料を構成して材料の特性を決めている元素の役割を科学的に分析し、それに基づいて、希少元素や有害元素の使用を抑制していくための研究を進めることとしています」
-プロジェクトの規模と現在の状況について教えてください。
「実施予定年度は平成19~23年度の5年間で、平成19年度予算額は約4億円です。5年間の予算総額は未定です。現在、研究課題の公募審査中で、応募状況はお答えできませんが、1課題当たり3000万円~8000万円程度、合計4億円程度を想定しています」
-文部科学省と経済産業省間の初めての省庁連携・科学技術プロジェクトということで、基礎科学から実用化までを視野に入れた取り組みだと思いますが、それだけ政府内での希少元素についての危機感が強いということなのでしょうか。
「現在、先端産業に使用される材料に関して、レアメタル問題、有害元素問題などが持ち上がっています。第3期科学技術基本計画に基づき策定された「分野別推進戦略」においても、ナノテクノロジー・材料分野における10の「戦略重点科学技術」の一つとして「資源問題解決の決定打となる希少資源・不足資源代替材料革新技術」が挙げられており、政府としても重要視しています。この技術の開発を進めるために、各省がばらばらに研究開発を行うのではなく、より効果が上がるように文部科学省と経済産業省が連携して推進することにしました」
-経済産業省の「希少金属代替材料開発プロジェクト」では、インジウム(In)、ディスプロシウム(Dy)、タングステン(W)という3つの元素をターゲットにして、公募しています。これに対して、文部科学省のプロジェクトは、もっと広範な元素を対象にして、中長期的な視点あるいは基礎科学的な視点から元素戦略に取り組んでいるように見えます。この点に関連して、文部科学省のこのプロジェクトの中での目標を教えてください。
「材料開発は、研究段階から商品化の段階まで、時間がかかるのが特徴です。特に、従来材料の特性向上のために使われてきた元素を使用しない方向で研究するわけですから、材料を構成する元素が、材料の中でどんな役割を果たしているのか、他の構成要素との相互関係はどうなっているのか、材料の中で、結晶等の状態はどうなっているのかなど、科学的に深く探求していかないと成果に結び付けることは困難です」
「そこで、文部科学省の元素戦略は、5年間の研究期間内に、材料を構成する元素が材料の特性発現にどのように寄与しているのかのメカニズムを科学的に解明することに力点を置き、5年間経過の後に、この科学的な知見をもとにして、具体的な材料作成のための研究に取りかかれることを目標としています」【つづく】
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「ソフトバンク携帯でウイルス感染の報告はありません」
- 2007年5月27日 11:27
- PJ news
【PJ 2007年05月27日】- 16日のPJニュースソフトバンク携帯にウイルス?についての続報。
ソフトバンクモバイル広報部に、ソフトバンク携帯のウイルス感染について問い合わせた。全ての同社携帯メーカーに確認していただいた結果、「ウイルス感染の報告は、これまでありません。」との回答があった。
わたしの携帯の不具合の原因がウイルス感染だった可能性は低く、ショップの店員さんやお客様センターの説明は誤りだったようだ。「ウイルスという説明をした事実は確認できませんでした」(広報部)と言われたが、そう説明されたとの情報が、読者から9件寄せられた。中には「原因はウイルス」と断定的に言われた人もいる。「もしそのような説明があったとしたら、誠に申し訳ありません。社員教育を徹底します。」(広報部)とおっしゃっていたので、諒としたい。
ソフトバンクファンサイトを運営されている方から「ウイルスとソフトバンクショップで案内されたようですが、これは破損データ(不具合データ)のことで間違いないと思います。携帯電話が重くなった際にクラッシュしてデータが破損しているということです。悪意に作られたプログラムとは全く別のものになりますので、ご安心いただいてよろしいかと思います。」とのご意見も頂戴した。つまり、使用中やダウンロード時のデータ破損を「ウイルス」と呼んでしまっている一部社員がいるようなのだ。社内的に「ウイルス」という呼び方が使われているのはしょうがないのかもしれないが、それをユーザーに伝えてしまうことは避けるべきだろう。
ウイルスは、ネット社会の脅威である。データ破損という日常的に起こりうる不具合とは本質的に異なる。今後の社員教育によって、誤った説明をされて不安を感じるユーザーが減ることを期待したい。
<情報提供のお礼>
今回、読者の方から多数の情報を寄せていただきました。お一人お一人にお礼を申し上げるべきところですが、この場を借りてお礼を申し上げます。また、ショップやお客様センターに勤務なさっていた方からも、詳しい情報提供のお申し出がありました。広報部から、ウイルスという説明は間違いだった、というご回答を頂きましたので、この記事で今回の調査は一段落させようと思っていますが、ソフトバンクモバイルだけではなく、DOCOMOやauでも携帯電話の不具合・基板交換の事例は多く、別の機会に改めて記事にまとめたいと思っています。皆様、どうもありがとうございました。
<前回記事内容の訂正とお詫び>
前回記事で「(海外でウイルス感染が報告されている)Symbian OSは、ソフトバンクモバイルの携帯電話には搭載されていない」と書きましたが、これは誤りで、705NKを始めとするノキアの機種に搭載されています。ご指摘いただいた皆様、ありがとうございました。また、わたしの確認不足をお詫び申し上げます。【了】
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メタルクライシス~枯渇する金属元素~(2)国家備蓄と代替材料開発を両輪とする政府の対策
- 2007年5月24日 04:32
- PJ news

茨城県高萩市にあるJOGMECの金属備蓄施設(JOGMEC提供)

金属備蓄倉庫内部(JOGMEC提供)
【PJ 2007年05月24日】-(1)からのつづき。
希少金属の国家備蓄
茨城県高萩市の手綱工業団地に、敷地面積 約37000平方メートルの巨大な施設がある。独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の金属備蓄倉庫だ。JOGMECは、経済産業省所管の石油公団と金属鉱業事業団を前身として、石油・天然ガスと金属鉱物資源の開発と安定供給を目的に、2004年に設立された。
JOGMECが備蓄している金属は、ニッケル、クロム、タングステン、コバルト、モリブデン、マンガン、バナジウムの計7種で、いずれも供給のほとんどを海外からの輸入に依存し、供給リスクが大きい金属である。これらの金属の備蓄制度は1983年度に開始し、民間備蓄分と合わせて国内基準消費量60日分相当の備蓄を目指している。現在の備蓄量は平均で約25日分相当である。
日本は金属消費大国で、その消費量は世界全体の消費量に対してニッケル:15パーセント、クロム:11パーセント、タングステン:13パーセント、コバルト:29パーセント、モリブデン:15パーセント、マンガン:6パーセント、バナジウム:10パーセントなどとなっており、このうち、ニッケルとコバルトについては世界最大の消費国となっている。
JOGMECが備蓄している金属を売却する制度には、「平常時売却制度」「高騰時売却制度」「緊急時放出」の3つがある。平常時売却は、供給リスクが比較的低い金属について、購入価格よりも市場価格が高くなった時に売却する制度で、この差益によって備蓄の財政負担を減らす効果もある。高騰時売却は、備蓄している金属の市場価格が高騰した時に、国家備蓄の放出によって市場価格を引き下げるアナウンス効果とともに、価格の安定化を目指す売却制度である。緊急時放出は、金属の供給が長期間深刻な状態に陥った時に行われるもので、経済・産業活動の危機を回避する最後の手段である。
平成16~17年に、いくつかの備蓄金属の価格が高騰し、6回の高騰時売却が行われた。バナジウム、モリブデン、タングステンなど、その量は総計636トンにも上る。このような頻繁な高騰時売却は、備蓄制度の開始以来初めてのことだ。金属の高騰が続けば、これからも高騰時放出は続くだろうし、金属産出国の気分次第では、緊急時放出が行われる日もくるだろう。
日本の国家備蓄は、他の国に比べて脆弱という指摘もある。アメリカは、26種類の金属を2000億円分(目標は3年分)備蓄しているし、スイスは1年分、スウェーデンは90日分、フランスは60日分備蓄している。金属消費大国の日本は、金属の種類、量ともに、国家備蓄をさらに拡充する必要があるのではないか。金属の国家備蓄はもはや、市場の安定化に限らず、国家安全保障上の重要課題である。
備蓄と代替材料開発
オイルショック以降、日本で積極的に新エネルギーの開発が進められたように、最近の金属価格の高騰を受けて、特定の希少金属を使わない代替材料の開発が始まろうとしている。代替材料の開発は、日本が最も得意とする分野かもしれない。国家備蓄と代替材料開発。この2つを両輪とする産業基盤が確立すれば、当面の危機は回避できるだろう。
次回からは、代替材料開発についての政府の取り組みを紹介する。【つづく】
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メタルクライシス~枯渇する元素~(1)技術立国・日本の生命線とは
- 2007年5月18日 10:06
- PJ news

メタルクライシスを乗り切れるか。
【PJ 2007年05月18日】-
資源小国・日本の危機
日本に資源が少ないことは、よく知られている。特に1970年代の石油ショックでは、原油・石炭などの化石燃料資源への危機感が一気に高まり、産油国との協調や油田開発による資源の確保が進められてきた。しかし、日本が輸入に頼る資源は、化石燃料だけではない。現代産業の基盤となる様々な金属資源もまた、海外からの輸入に依存しているのが現状である。
地球上に存在する元素の割合を表す指標の一つに、クラーク数がある。これは、地球の全質量の0.7パーセントに相当する地表部分に存在する元素の割合を重量パーセントで表示したものである。クラーク数の大きなもの(つまり、地表に多く存在している元素)を順にあげていくと、
1 酸素 49.5(重量パーセント、以下同じ)
2 ケイ素 25.8
3 アルミニウム 7.56
4 鉄 4.70
5 カルシウム 3.39
6 ナトリウム 2.63
7 カリウム 2.40
8 マグネシウム 1.93
9 水素 0.83
10 チタン 0.46
11 塩素 0.19
12 マンガン 0.09
13 リン 0.08
14 炭素 0.08
15 硫黄 0.06
16 窒素 0.03
17 フッ素 0.03
18 ルビジウム 0.03
19 バリウム 0.023
20 ジルコニウム 0.02
21 クロム 0.02
22 ストロンチウム 0.02
23 バナジウム 0.015
24 ニッケル 0.01
25 銅 0.01
のようになる。つまり、地球の表面近く(海や大気や地表)にある物質を分析すると、その49.5パーセントは酸素、25.4パーセントはケイ素である。クラーク数が大きな元素ほど人類が利用しやすい元素、ということもできる。
では、近くの土1キログラムを分析すると、たとえばクラーク数25番目の銅が0.1グラム(0.01パーセント)含まれるかというと、そうではない。クラーク数はあくまで平均値で、それぞれの元素は世界中のところどころに固まって存在し、ある場所には1キログラム当たり10グラムの銅が含まれていることもあれば、他の地域ではほとんど含まれないこともある。
日本の科学技術の進展は、材料科学の進展によって支えられてきた部分が大きいが、新しい材料ほどクラーク数の小さな、言ってみれば利用しにくい金属元素を使う傾向があるように思える。たとえば、半導体産業の中心となる材料はクラーク数49.5のケイ素(Si)であったが、新たな半導体産業の中心となる材料の一つはヒ化ガリウム(GaAs、ガリヒ素と呼ばれることもある)というガリウムとヒ素の化合物であり、ガリウムのクラーク数は15 ppm(1トン中に15グラム)、ヒ素のクラーク数はわずか1.8 ppmでしかない。
国家戦略資源としての希少金属
このような希少金属のほとんどを日本は海外、特に中国やロシアなどの「希少金属大国」からの輸入に依存している。最近、これらの「希少金属大国」が、希少資源の価値を再評価し始め、国家戦略の一部として資源輸出量や生産量のコントロールを始めようとしている。
中国は2005年8月22日の通達で「輸出奨励から国内需要を優先する方針」への政策転換を明らかにし、タングステン、インジウム、バナジウム、モリブデン、アンチモン等の価格が高騰した。また、高付加価値化政策によって、タングステン鉱石の輸出を禁止し、最終素材(精錬したW金属)や中間素材のみを輸出することによって輸出品の重量当たりの単価を上げ、これによって、日本をはじめとする輸入国の素材メーカーが大きな打撃を受けている。いまや、希少金属は国家戦略物資であるのだ。
日本はどうするのか
産業界では、すでに希少金属の枯渇・高騰に対する相当な危機感がある。いくつかの希少金属(ニッケル、クロム、タングステン、コバルト、モリブデン、マンガン、バナジウム)については、1983年から国家備蓄が始められているが、その量はわずか40日分(民間備蓄分と合わせれば60日分)でしかない。将来にわたる希少金属の安定供給は極めて不透明である。これらの希少金属元素に頼らない技術を生み出さなければ、近い将来、日本の科学産業は瓦解してしまうだろう。
これまで希少金属の国家備蓄を主な対策としてきた政府も、平成19年度から、希少金属への依存を軽減する科学技術プロジェクトを開始した。文部科学省と経済産業省が省庁の枠を超えた連携によってプロジェクトを立ち上げたのも、それだけ政府内部に希少金属への危機感があるからなのだろう。
この連載記事では、希少金属問題を解決するための国家プロジェクトについて取り上げ、政府関係者、研究者らへのインタビューを交えつつ、日本の希少金属元素戦略について考えてみたい。【つづく】
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ソフトバンク携帯にウイルス?
- 2007年5月16日 05:19
- PJ news
【PJ 2007年05月16日】- わたしの使っているソフトバンクモバイルの携帯電話が、使用中に突然電源が切れるようになってしまい、近所の直営ショップに修理を依頼した。それから1週間後、「基板ごと交換することになりそうなので、データが消えてしまうことをご了承いただけますか?」と電話をいただいた。
デジタルツーカー時代に契約してから約10年、何回かの機種交換をしてきたが、ずっとシャープ製の端末だった。携帯電話の基板交換は、今回の機種では初めてだが、通算するとこれで4度目。基板交換のたびに、電話帳も、保存し